Saab 96 レストア ホイールハウジング周り その2 [くるま]
ホイールハウジングの左側には
エンジンのサイドサポートが取り付きます。
エンジンの振動が取り付け部の鉄板にダメージをあたえ、
リペアされていました。
カット。
ショックアブソーバーのブラケットの内側が見えています。
サビが出ていますがひどくはなさそうです。
サビを取り、一応サビ止めを塗装(溶接熱で焼けますが)し‥
本溶接、研磨しました。
もちろん、ブラケットも溶接しています。
その後、ホイールハウス側から
補強のために1.5ミリの鉄板を重ねて溶接しました。
反対側。プロテクトシールドの汚い溶接。
ここの重なりも怪しい。
ホイールハウジングとボンネットフードのラインが揃ったのですが
折り返しの耳の部分がウネウネしているし、
ちょっと押したり引っぱったりすると
せっかく整えたラインが変わってしまいます。
なので耳の内側に1.0ミリの鉄板を重ね溶接しました。
研磨しました。
これで波打たないしラインも崩れません。微調整も出来ませんが。
正面から見るとAピラーまで一直線です。
Saab 96 レストア ホイールハウジング周り その1 [くるま]
次はホイールハウジング周りです。
ボンネットフードとフェンダーが
綺麗に収まるようになっていなければいけません。
ボンネットフードとホイールハウジングに大きな隙間があります。
隙間があるとフェンダーを取り付けたときに不細工です。
そもそも、こんなに隙間がある事がおかしいです。
しかも、ボンネットフードから大きくはみ出しています。
ハンマリングで修正しているのですが
それでもこれだけ隙間が開いています。
はみ出しも少し小さくなりましたがまだこれだけあります。
左側も隙間・はみ出しがあったのですが
右側よりは少なかったので
ハンマリングで修正してここまでになりました。
なぜ右側がこんな状態なのか?
ファイヤーウォール手前で切り継ぎの痕があります。
ホイールハウジングが交換されているようです。
悩みましたねぇ。えぇ。
そしてあることに気づきました。
ホイールハウジングの円弧が左側より10ミリ前後短くなっています。
と、いうことは
ホイールハウジングとフロアの取り付け位置と
上の画像の切り継ぎ位置はそれほど間違っていないけれど
円弧を下側に押し付けるようにして
ホイールハウジングの端(Aピラーの根元側)と
ファイヤーウォールにある斜めのつっかえ棒を
無理やり固定したために
このような状態になった、ということではないでしょうか?
これをハンマリングだけで正常な状態に修正するのは
私の技術では不可能です。
ここは、フィンランドのレストアラーの方法でやるしかなさそうです。
ちょっと勇気が要りますが‥
残念ながら修正中の写真をとり忘れました。
ホイールハウジングの放射状にある
リブとリブの間の二箇所に切れ込みを入れて
円弧を押し上げてボンネットフードのラインまで持って行き、
広がった切れ込みにクサビ状にカットした
鉄板(確実に熔け落ちそうなので1.5ミリの鉄板を使用)を
差し込んで溶接しました。
隙間はなんとかなりました。許容範囲でしょう。
はみ出しもこのとおり。
もちろん左側のはみ出しもこのとおりで左右がほぼそろいました。
しかし‥
本当にこれでよかったのでしょうか‥
Saab 96 レストア ファイヤーウォール周り その2 [くるま]
ファイヤーウォール周り、
ひとまず出来たので次の作業に取り掛かっていたのですが
実は少し気になっている事を
「まぁ、いいか‥」で済ましてる所がありました。
それがやっぱりそのままにしておけず、
再びファイヤーウォールの作業をしました。
それは雨どいです。
0.3~0.5ミリの鉄板で作られていて
ファイヤーウォールにスポット溶接されているのですが
鉄板がペラペラでシャキッとしていないし、
それ自体にサビ、腐りがあります。
スポット溶接の隙間にももちろんサビが隠れています。
この雨どい、
立ち上がりの角度が取り付け面に対して直角ではない
(少し上側に倒れている)ために
新しく作る場合は長方形の板から作るわけにはいきません。
元の雨どいを綺麗に取り外すことが出来ればかたどれますが
どうやらそれは無理なようなので
新しく作る雨どいは立ち上がりの角度を直角とし、
長方形の板で作ることました。
白っぽい部品が新しく作った雨どい。
立ち上がりの角度が直角でも全く問題ないと思います。
元の雨どいを取り外したところ
よく出来たと思っていたファイヤーウォールが
まだまだ凸凹しており、修正してから雨どいを取り付けました。
新しい雨どいを溶接した後に
寸法を約10ミリ間違っている事に気づきました。
いまさら取り替えるわけにはいきませんし、全く問題もないので
このままいくことにしました。